第一話 醤油の歴史

塩に食べ物を入れて保存している図

(1) 元祖「醤油」=塩漬けされたもの

さてさて、醤油の起源はどうなっているのかな。
じつは醤(ひしお)というものが元となっているらしんだ。
でもこの醤ってやつは調味料ではなく塩漬けされたどろどろしたなめものだったんだ。

(2) 「穀醤」が醤油のご先祖様

醤っていわれてもピンとこないよね。中国から始まって日本でも弥生時代からあったもので、本来は食物を保存する目的で作られたものなんだ。

種類は4種類あって、魚を材料にした「魚醤」、肉を材料にした「肉醤」から始まって、続いて野菜を材料にした「草醤」、最後に出てきたのが穀物を材料にした「穀醤」があったんだ。この大豆や米、小麦を材料にした「穀醤」が醤油のご先祖様さ。穀醤は量産もできる上、安価で運送もしやすかったのですぐに主流の醤になったよ。

4つの元祖、醤の図。4種類の中の穀醤が醤油になりました。
上級貴族によって愛用されている図

(3) 当時は上流階級のもの

奈良時代の庶民の調味料はなんと塩だけ。
醤(ひしお)は上流階級の調味料で寺院や貴族しか食べれなかったんだ。

(4) 精進料理による醤油の普及

精進料理食べたことある?あれって動物は入ってなくて、植物を使った食事になってるよね。
精進料理は、鎌倉時代に禅宗の僧によって勧められたものなんだ。だから鎌倉時代に醤も魚醤や肉醤から穀醤、つまりお醤油の元になるものが主流になったんだよ。

精進料理によって普及している図
初めて醤油ができた時の図

(5) 初めて醤油らしきものができた時

はい!ここで登場『覚信』さん。1249年に信州の禅僧覚信が宗に修行に行き、1954年に「径山寺(きんざんじ)みそ」の製法を持ち帰ったとさ。

覚信さんは紀州湯浅の村人に製法を伝えたんだ。味噌をしばらくおいていると樽の底に液体が出てきた。
この液体をなめてみると…うまい!!!!!!食べ物を煮てもうまい!!!!!!これが「たまり醤油」の起源となったのさ。

(6) 貨幣文化により一般化

安土桃山時代に町民を中心とした貨幣制度が発達したよ。
そして物資の流通も活発化したから、ようやく少しずつ一般市民に普及するようになったんだ。

精進料理によって普及している図
小豆島醤油の歴史へ